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映画 感染列島レビュー(評価・感想)

2009年02月07日

■救急現場における医療者の考え方


この記事を読んでいる人の中で
私の事をどれだけ知っている人がいるかという
のは分かりません。




私はリアルビジネスでは
医療に従じた職業をしています。


俗にいう
看護師という奴です。

 

私の経歴というのは
他の看護師さんとは少し違った
分野での場所でずっと働いてきています。


・集中治療室(ICU)

・新生児集中治療室(NICU)

・救急外来(ER)


こういう一般病棟とは
違う特殊な分野で働いてきた為に
私は余り元気で退院をしていく姿。

 

こういうのを
ほとんど見る事がありません。


入院時⇒ ほとんど意識のない状況で来院。

入院中⇒ 危険を及ぼす可能性のある状態までマンツーマンで看護。


この時期のみの看護をしてきました。


ですので回復の望みが出てきた。
もしくは生命の危険性がなくなった状態。


このような状況になった場合
一般病棟に移し新しい重症患者を受け入れる。


この繰り返しです。


常に重症患者のみをひたすら看護する。


病棟内には

・心電図の音
・点滴のポンプの音
・人工呼吸器の音。

 

この音だけが常に鳴り響いています。

 

患者さんは薬で寝かされている。


もしくは

全く意識がない状況で
入院していますので患者さんとの
コミュニケーションはほとんどありません。


一度勤務に入ると
常に何か患者さんが急変しないか。


こればかりを気にして勤務時間を過ごします。


こんな状況下でも
私たちのモチベーションというのは
下がらず保ち続ける事が出来ます。

 

それは何故かというと
医師。看護師含めて1つの目標を持って
治療・看護をしているからです。

 

その目標とは
「目の前の患者さんの命を助ける事。」

 

どうやったら
その人を助ける事が出来るか。


何が最善なのか。


その事を考えて皆で治療をします。

 

だからこそ
喜びを感じる事が出来るんです。

 

例えば

自分で呼吸が出来ない人で
人工呼吸器をつけていた場合。


少しでも
自分の呼吸が出てきたら皆で
喜びを共有します。


そして更に良くするためには
どうしたらいいか。


これを又考え
常に一歩先行く治療を考えて
日々過ごしていく。

 

これは私たちの喜びでもあります。

 

だから

「一般病棟に移すことが出来た。」


こういう話を聞くだけで更に頑張ろう。
という気持ちになれるんです。

 

私は運よくICUから救急外来に移る事が出来た為に
退院した患者さんが歩いて来院する場面を見る事が
出来ますので更に喜びを感じる事が出来るんですけどね。


ちょっと前までは
意識もなく、人工呼吸器を付けていた患者さん。


こんな人が
目の前に歩いて来られたら・・・。


「その節はお世話になりました!」


こんな事を笑顔で言われたら。


もう言葉にならず
涙してしまいそうになります。


「良く頑張ってくれたね!ありがとう。」

 

と言葉で伝えたいといつも
思うんですけどもう言葉にならないんです。

 

涙ぐんでしまい
肩を叩いてうなずくことしか出来ません。


それくらい感慨深いものなんです。


医師も私たち看護師も普通の人間ですから。
別に鉄の心臓を持っているわけではないですよ。


人の命に携わる仕事ですから
相当神経をすり減らして仕事をします。


けど、
色々な嬉しさ。喜びがあるから
続ける事が出来るんですよね。


すごくやりがいのある仕事だと
思っています。

 

ただ、私たち医療従事者が一番頭を悩ます
時というのがあります。


まだ、私はその「時」を経験していません。

 

それは

・大規模災害時

・大規模感染

 

この2つですね。

 

とにかく災害時というのは
数多くの患者さんが来ます。


当然ながら病院・マンパワーの
キャパシティを超える数が来るでしょう。


その時に私たちがするのは
トリアージというものです。

 

トリアージ・・・

トリアージ(Triage)とは、人材・資源の制約の
著しい災害医療において、最善の救命効果を得るために
多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定すること。

 

素早い治療が必要な人

素早い治療が必要のない人。

 

この区分をして
治療の優先度をします。


ここまでは
出来ると思いますが更に区分分けされます。


素早い治療が必要な人。


この中でも細分化する必要が
絶対出てきます。


・治療効果の薄そうな患者(亡くなりそうな人)

・治療効果の高そうな患者(助かる見込みのある人)

 

これを細分化し
治療効果の高そうな患者さんを優先に治療する
必要があるわけです。

 

文章で書くと
何とも思わないかもしれません。

 

しかし、これはすごく
シビアな事をしているんです。


いくら治療効果の薄そうな患者
でも治療を全面的に行えば
もう少し生きる事が出来ます。


生きる可能性が出て来れば
回復する可能性が全く0にはなりません。


しかし、
今治療をしなければすぐ亡くなってしまう。


けど、
更に治療効果の高そうな人が
並んでいたら・・・・・。

 

どうしても
治療効果の薄そうな患者さんの治療を
諦めなくてはいけない時もあるはずなんです。


これはあくまでも
緊急の災害・感染症が発生した場合のみの話です。

 

少しでも助かる見込みを持っている人に
最大限の治療を提供する。

 

これを求められます。

 

けど、治療を受けられなかった側が
自分の大切な人だったら。


・自分の親

・自分の妻(夫)

・自分の友人

 

こんな人たちがそういう立場にあったら
一体どんな気持ちになるんだろうって。


私たち医療者に対して

「人殺し!」


こういう罵倒を浴びせる人も
多くいるでしょう。


治療を続けてもらえば
もう少し生きながらえる事が出来たのは
一目瞭然なわけですし。

 

私たち医療者は全ての人を
助けたいという気持ちしかありません。


しかし、
それをすると全員が犬死してしまう。


その決断を下す瞬間を考えると
「私に本当に出来るのだろうか・・・。」


と頭によぎりました。


私たちは緊急の場こそ
トリアージ力を優先されます。


しかし、それを機械的に

・優先順位1

・優先順位2

・優先順位3


こんな風に分けろと
言われてもすごく難しい。

 

それが出来る人と
いうのは冷酷でも何でもなく
自分の気持ちを押し殺せる強い人。


だと思います。

 

けど、そういう人に限って
心の奥底では泣いている。


立ち直れないくらい
心が傷ついているという事を知って欲しい。

 

そういう視点から
是非見て欲しいものがあります。
↓ ↓
http://kansen-rettou.jp/

 

私の考え方を持っているのが

「妻夫木 聡」

 

心の奥底で泣いているのは

「壇 れい」

 

久々に泣きました。
是非2回は見て下さい。


▼映画 感染列島(詳細)
http://kansen-rettou.jp/



Posted by shimauta0410 at 2009年02月07日│22:24
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映画 感染列島レビュー(評価・感想)へのコメント
みのごりさん、
こんばんは!
プラス姿考のken+です。

トリアージ教育受けました。
自分は医療関係ではないのですが、
元自衛官なので・・・

実際にそんな状況
つらい判断ですよね。

感染列島いろんな意味で
観たいですね。



応援ぽち!
Posted by ken+(プラス姿考) at 2009年02月07日 23:59
いつもお世話になってます。
サスケです。

その節はどうもでした。
また何かありましたら是非。

感染列島、興味があります。
深そうですね。
絶対観たいと思います。

応援ぽちです。
Posted by イーベイ進出@サスケ at 2009年02月08日 00:30
はじめまして。
人気ブログランキングからきました。

大変なお仕事をされていますね。

「感染列島」見てみようかなぁと思います。

ブログも充実していて、勉強になります。
また、遊びに来ますね。
よろしくお願いします。

応援ポチです。
Posted by さらら at 2009年02月08日 09:21
みのごりさん こんにちは
ムダ禁サブです。


私は本業は植木屋で、樹医といって木のお医者さんをやっています。

樹木医というのもありますが、レベル的には樹木医の方がかなり上です。

妻は助産師で、他の科も掛け持ちで病棟でがんばっています。

看護師はいろいろな面でもかなり気を使うらしく帰ってくるともうバタンキュウです。

だから体力のある私が家事から子供の世話を全てしています。

雑談になってしまいました・・・。

感染列島かなり気になりますね。

私のところ映画館がひとつしかないので来るかな!



また来ますね。

応援ポチっ!
Posted by ムダ禁サブ・40代の女性でも日給3万円稼ぐアフィリエイト専門学校 at 2009年02月08日 14:44
 みのごりさん、こんにちは。

 いつもみのごりさんのメルマガを
楽しく読んでいます。

 今日の日記読みました。

 久しぶりに、胸の奥に響くというか、
とても深い心の想いというか。

 ちょっと言葉ではうまく表現
できないのですが、自分にとっても
考えさせられる日記でした。

 東京でもいつ大地震が起こっても
決しておかしくない状況です。

 そのような出来事が起こったら、
今回の日記のような選択・決断を
していくことになるのかなと思います。

 みのごりさんの日記を読めて、
本当に良かったです。

 今日もみのごりさんに全てのよき事が
流星のように降り注ぎますように。

 応援してます★

 心からの感謝をこめて

PS
いただいたコメントには、
心をこめてご返答しています。
お時間がかかる場合もありますが、
気長にお待ちいただけたら嬉しいです。
Posted by 白銀 凛 at 2009年02月08日 16:36
私もつい1年前半年入院していましたから
看護士さんが3K職場だとよーくわかります。
私はリハビリ病棟だったので、大分違うかも知れませんが

治しているのにちょっとした油断で命にかかわり
さらに訴訟という追い討ちもあり

精神をすり減らす毎日だと思います。

そんな中でも看護士さんは明るい人が多いですね。
頭が下がります。


そしてその激務の合間にこれだけ成果を残せるみのごりさん
どんだけがんばりやさんなんでしょう。
ガンバリマスターの称号授与です。

応援させてください。
Posted by リハビリアフィリエイト実践中アンロック at 2009年02月09日 00:58
今日は、

初めて投稿させて頂きます。

お勧めの映画「感染列島」。

全く関心がありませんでしたが

是非、見てみたいと思います。

取り急ぎ、そう言う気持ちにさせて

頂きましたので書き込み致しました。

失礼致します。
Posted by なかゆう at 2009年07月12日 14:55